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2018年12月31日 (月)

お正月のすき焼き♪

こんにちは、みづほです。

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最近整理した資料の中に、あったかくて、おいしそうな家族の食事風景の写真がありました。

櫛形地区上今井の五味家からご寄贈いただいた、たくさんの写真資料の中の数枚です。昭和20年代の撮影だと思います。

裸電球の明かりの下、もうもうと湯気の立つお鍋を大勢で囲んでいます。写真から甘辛い匂いまで漂ってきそう。

昭和20年代の記念写真的な集合撮影の多い写真資料群の中にあって、群を抜いて臨場感あふれる家族風景に感動してしまいました。

ちゃぶ台の上には黒豆と田作りらしきお惣菜がありますから、お正月の食事風景ではないでしょうか?私は鍋の中身はすき焼きであろうと勝手に決めつけています。なぜなら、「おばあちゃんが手に持つご飯茶碗の上にはお肉がのっていて、さらにその上に、いま鍋からとうふを箸でつかんでのせようとしている」ようにしか見えないからです。お正月といえば家族そろってのすき焼きが定番ですよね。

そして、鍋をつつくタイミングを見計っているのでしょう、待ち遠しそうに箸を口にくわえて待つ女の子の姿がいじらしくて好きです。肉をとる順番は、ちいちゃい子とおばあちゃんが先です。そんな基本的な礼儀はいちいち親が教えなくても、大家族の中で自然と身に着けていた思いやりと心遣いなのでしょうね。

Jimg20181221_11522317すき焼き写真にはもう一枚、男の子がご飯をかき込む様子がかわいらしいものもありました。

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その他、ちゃぶ台の下に、ご飯を入れるお櫃のある風景。

南アルプス市の収蔵庫にはいくつものお櫃が収蔵されていますが、こうやって実際に使っていた時代の写真があると、説得力が出て子供たちに昔の道具を説明するのに大変役立ちます。

Jimg20181221_11562773こちらは昭和288月写すと裏書きされた家族の食事風景。お銚子がならんでいるところから、この食事もいつもの食事ではなくてハレの日の食卓なのでしょう。すき焼きの時には箸を咥えていた遠慮がちな女の子がこちらの写真では満面の笑顔で写っていて、うれしくなります。


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続いてはクリスマスイブと裏書きされた写真。

昭和30年代の写真でしょうか?ツリーを飾った部屋の中でちゃぶ台の上にはクリスマスケーキが置かれて、なんだかみんな誇らしげ。

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お次の写真は「元旦の朝」の裏書き写真。みんなでカンパーイ。

お母さんの白い割烹着がまぶしいですね。

家族の服装や表情のほかにも、バックに写る部屋の様子や小物が写り込んだ家族の何気ない自然な風景を写し取った写真には、時代の空気感も一緒に写り込むのが魅力です。

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みなさんも、年末の大掃除の機会を利用して、お宅に眠っている古いアルバムを見返してみてください。写っている人物がもう自分の知らない人たちばかりになっていたとしても、まぎれもなく今自分が生きている事実と場所につながる歴史に関する画像です。また、あなた自身だけでなく、今を生きている南アルプス市民皆にもつながっています。

できることなら、文化財課にも共有させていただけるなら幸いです。高齢者の回想法や、子供たちの教育にも生かすことのできる、市民の財産にさせてください。宜しくお願いいたします。

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