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2019年2月15日 (金)

横沢びなと出会った子供たち

こんにちは。

Dsc_0601 西南湖にある重要文化財安藤家住宅にて、ひな人形の展示がはじまりました。
先日は、市内の保育所に通う子供たちが観に来てくれました。
昨年と比べ、横沢びなの展示数が増えましたので、多くの子供たちの目に留まり、個々に違うダンスを楽しんでいるような仕草が面白く映ったようです。
Dsc_0609 ←横沢びなは背面が布ではなく、千代紙が使用されている場合も多くあり、庶民にも買い求めやすい人形であったことが推測できます。
Dsc_0586
反応が良いので、目線が合うように1体ずつ台の上にのせてよく観てもらいました。
やはり、子供の審美眼はさすがですね!
大人には退化してしまった直観で、一瞬にしてこの横沢びなの魅力を感じ、見抜いてくれました。
Dsc_0587 早速、個々の人形で違う不思議なポーズをまねて、手足をうごかし、自分の躰でその特徴を体感しようとします。
Dsc_0612 そして同時に、じっと人形の顔を見て、「この人形、ひなまつりのお歌をうたってる~」とおしえてくれました。
Dsc_0618 子供たちには、下手な解説は無用です。知識だけでは触れることのできない美しさや魅力を見い出す力、直観力の高さに感服しました。
 今年の「安藤家住宅ひなまつり」では、いまからおよそ100年前の明治大正期に、当地で行われていた雛飾りの姿を再現するコーナーを設置しました。
Dsc_0574 最上段に鎮座する御殿雛や享保雛、古今雛を圧倒するかのように、健康的な笑顔と不思議なポーズが印象的な横沢びなたちが下段をにぎやかしています。
 平成30年度の〇〇博物館の調査において、櫛形地区の2軒のお宅から横沢びなが多数見つかり、寄贈していただいたので、横沢びなの展示数だけで、80体ほどになりました。
Dsc_0658 展示では、地域の先人たちから愛し好まれ、多数購入された横沢びなの存在感を感じていただきたいと意図しました。

そして、数で圧倒するだけでなく、甲府の雛問屋が創作した横沢びなという人形個々が発する魅力も、間近にみていただくことで感じ取ってもらえればと期待しています。

そう、甲州の在地雛は、つんと澄ました遠い世界の雛形ではなく、とても身近で親しみやすい雛様なのです。
しかも、手足の振り付けが豊かで、元気いっぱい。
まるでダンスしているかのようです。
 みなさんも、そんな横沢びなに会いに来てください。
Dsc_0643 そして、まずは子供の心を参考に、キャプションや解説を見ずに、人形たち個々の魅力を楽しんでみてください。
どの人形がうわさの「横沢びな」なのか?きっとすぐにわかりますよ!
安藤家住宅ひなまつりは4月8日まで開催しています。

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