安藤家住宅にお雛様を飾ってきました
お久しぶりです、こんにちは。 1月の下旬から2月の初めにかけて十日間ほど、〇博調査員は文化財整理室から出張し、毎年恒例の「安藤家住宅ひなまつり」の展示作業に行ってました。
令和4年の山梨県南アルプス市の「安藤家住宅ひなまつり」は、2月4日から3月11日(月)まで開催しています。
今年も、平成30年に〇博調査で発見収蔵がかなった横沢雛を目玉に、総資料500点を超える規模で、重要文化財安藤家住宅のいたるところに、様々な形態の雛飾りを展示しました。
横沢びな29点・享保雛2組・古今雛10組・御殿飾り10セット・七段飾り2セット・押絵雛1点・御所人形2点・天神1点・芥子雛飾り1セット・他雛道具で、今年は展示構成を組みました。
雛人形通にもご満足いただけるような、県内の他の同様展示と比しても、ちょっと抜きん出るくらいの、なかなかのバリエーションとボリュームだと思いますよ。 雛人形を飾りはじめる1月下旬の古民家の床はかなり冷たいのですが、赤い毛氈をレイアウトできたあたりから、だんだんと気分が上がってきて、寒さにも慣れてくるから不思議です。
次に、若草の収蔵庫から運んできた大小さまざまな箱の中から、跪いて、丁寧に人形を取り出し、ひとつづつ慎重に薄葉紙を開きます。
さらに、虫害や破損はないか?ドキドキしながら雛様方のお体をチェックして、雛段にお上がりいただきます。
古いもので江戸末期、もっとも新しいもので昭和40年代生まれの雛様を展示しますが、明治大正昭和初期までのお生まれの雛様方の展示数が多いです。
享保雛、古今雛、横沢雛、押絵雛、御殿飾り雛、御所人形 説話人形、絵雛、七段飾りセット、その他、天神 猩々、甲府の雛問屋がつくった上巳の節句人形が多数ご覧いただけます。
←お人形のなかった御殿飾りには、伝承館スタッフ作製の子宝の女神ラヴィさまに入っていただきました。どうぞ、探してみてくださいな。
←こちらのコーナーでは、金屏風の前の昭和40年代の七段飾りと一緒に記念撮影したり、座布団に座って、どうぞ小さい頃の思い出に浸ってみたりしてください。
総ヒノキ造りの式台付き玄関には、明治大正期の安藤家の雛段を再現するようなイメージで飾りつけました。
一番上に豪華な御殿飾り雛を置き、両側には、家に伝わる代々のお嫁さんが持ってきた内裏雛(享保雛・古今雛)たち、一段下がってハイハイする裸の幼子を模した御所人形、そして、甲府の雛問屋がつくった横沢雛が一番下段にたくさん置かれている状況をつくってあります。
どうか、100年ほど前の上巳の節句の空気感や雰囲気を安藤家の玄関で味わっていただけたら幸いです。
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