節句飾りの収蔵作業
こんにちは。
先月半ば、櫛形地区在住の方より、昭和50年代初期の上巳と端午の節句飾り一式を寄贈していただきました。
地元小笠原の呉服店で購入されたもので、実際に飾っていた当時の画像記録が存在し、破損や欠損がほぼ無く保存状態もたいへん良好でしたので、比較的新しい時代のものですが収蔵させていただくことにしました。
←クリーニング中の雛人形たち
通常、資料を収蔵庫に納めるにはまず、一点づつクリーニングしながらコンディションチェックを入念に行います。
←虫干し中の端午の節句幟旗とこいのぼり
次に、類似資料の調査結果や、簡単な修復を施した場合はその経過等を記録して台帳を作り、収蔵番号を与えます。
資料保護のため梱包は、その後の資料活用の利便性も考慮して、写真を添付するなどの工夫をしなくてはなりません。
←小野御夫妻より収蔵資料にまつわるお話をきく(令和4年10月)
また、来歴(どのような経緯で、誰がどこから購入し、どのような状況で使われていたか)、さらに、その資料を使用して(飾って)いた時の思い出(付随する家族のストーリー)や画像も、大切なオーラルヒストリーとして、〇博調査員が採取します。
←昭和50・53年購入の節句飾り(中野小野家資料・南アルプス市文化財課蔵)
特に、今回のような比較的新しい時代の資料の収蔵に関しては、類似資料をお持ちの方が多いので、保存状態+資料の持つストーリーの豊かさが、収蔵の決め手になることが多いです。
←昭和50年5月5日に撮影された端午の節句飾りの画像
今回は、寄贈者の小野御夫妻にインタビューさせていただいたので、これらの節句人形にまつわる豊富なご家族のエピソードやアルバムの写真データを記録・収蔵をすることができました。来春には、重要文化財安藤家住宅ひなまつり・端午節句展示で、早速、活用させていただく予定です。
どうぞご期待ください。
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