信号機上を駆ける甲斐の黒駒
こんにちは。
今日は、〇博調査員のお気に入りの信号をご紹介してもいいですか?
←開国橋西交差点の信号(令和5年11月21日撮影)
釜無川右岸沿いの道を通勤路にしている〇博調査員にとって、毎日心癒されるステキな通過ポイントが2カ所あります。なんと、カッコいいお馬さんがデザインされた信号機があるんですよ!
まず、1ヶ所目は南アルプス市今諏訪にある開国橋西交差点にある信号機です。
←開国橋西交差点にある、「御勅使川扇状地を疾走する甲斐の黒駒」デザインの信号機(令和5年11月21日撮影)
ほら、信号機の上をお馬さんが駆けているでしょ。
設置者に確認したわけではないですが、絶対にこれ、「甲斐の黒駒」ちゃんだと思うんですよね。
古代甲斐国は、「甲斐の黒駒」の名で知られた名馬の産地でした。特に南アルプス山麓の御勅使川扇状地では、鎌倉時代に『八田牧』と呼ばれた牧場があったことが知られています。さらに、近年の考古学的調査からは、平安時代にさかのぼる牛馬生産の存在が示されています。まさに文化的にピッタリの場所にデザインされたクールな信号機なのです!
では、市内若草地区の浅原橋西交差点にあるもう1ヶ所のお馬さん信号機をみてください。
←浅原橋西交差点にある、「御勅使川扇状地に放牧される甲斐の黒駒の親子?」デザインの信号機(令和5年11月21日撮影)
よーく見ると、ほらぁ~、仔馬ちゃんがうまれてますよ~!「チュッ」てしてるみたいで可愛いですね♡ 八田牧で放牧されている親子でしょうか?
通る機会があったら、ちょっと気にしてみてくださいな。
ちなみに、南アルプス市ふるさと文化伝承会で開催中のテーマ展『南アルプス山麓の古代牧』は令和5年12月20日(水)までの会期でございまーす。
←令和5年12月20日(水)まで南アルプス市ふるさと文化伝承館で開催のテーマ展『南アルプス山麓の古代牧』
展示をご覧にいらっしゃる行き帰りに、どうぞこのお馬さんの信号機を探してみて下さい。
古代には、この地に甲斐の黒駒たちが雄大な山々をバックに駆けまわる景観があったことを想像していただけたなら幸いです。
ところで、同じ釜無川に架かっている市内八田地区にある信玄橋西交差点の信号はこんな感じです。残念ながらお馬さんはいないですから、お間違えなく~。
« 戦時の女性たち(大日本国防婦人会と防火訓練) | トップページ | 高砂渡場橋梁渡船賃銭表(たかすなわたしばきょうりょうとせんちんせんひょう) »
「八田地区六科・野牛島・上高砂」カテゴリの記事
- 高砂渡場橋梁渡船賃銭表(たかすなわたしばきょうりょうとせんちんせんひょう)(2023.11.27)
- 信号機上を駆ける甲斐の黒駒(2023.11.22)
- にしごおり果物の軌跡は「柿の野売り」による行商活動からはじまった(2022.12.15)
- 柿の野売り籠(2022.10.03)
- 野牛島要助さんが日記に書いた天保騒動(2022.08.24)
「○博日誌」カテゴリの記事
- 昭和26年のきみ子ちゃんの絵日記を読む4(2024.12.13)
- 昭和26年のきみ子ちゃんの絵日記を読む3(2024.12.12)
- 昭和26年のきみ子ちゃんの絵日記を読む2(2024.12.11)
- 昭和26年のきみ子ちゃんの絵日記を読む1(2024.12.10)
- 腸チフス予防唱歌とコレラ注意報!!(2024.11.25)
「白根地区」カテゴリの記事
- 大正9年落合小学校秋季運動会次プログラム(2024.11.19)
- 荊沢にあった商店の大正時代の包装紙(2024.10.29)
- 大正時代の労働契約書(2024.10.03)
- 明治7年、西郡に共栄医療組合医院できる(2024.09.25)
- 大正7年の白米廉売券と米騒動(2024.07.12)
「伝承館企画展情報」カテゴリの記事
- 信号機上を駆ける甲斐の黒駒(2023.11.22)
- 牛と馬の道具(2023.08.03)
- ハエ捕り棒とハエ捕り瓶とハイトリック(2023.05.17)
- ごはんに関わる民具あれこれ(2023.03.03)
- 『せんごく』と呼んでいた唐箕(2023.02.17)
「若草地区」カテゴリの記事
- 昭和20年代の十日市と比べてみよう(2024.02.15)
- 信号機上を駆ける甲斐の黒駒(2023.11.22)
- 柿の野売り籠(2022.10.03)
- 野牛島要助さんが日記に書いた天保騒動(2022.08.24)
- 地方病と溝渠のコンクリート化(2022.03.04)